「もりそば」と「ざるそば」の違い

 こうして見ると、そばの歴史がよくわかります。
 今のように包丁で切ったそばは、つけつゆで食べる冷たい「もりそば」でした。
 その後、面倒くさいので一つのお椀で食べる「ぶっかけそば」が発生しました。
 そして、ぶっかけそばは冷たいので、寒い季節にはそばを温め、熱いつゆをかけるようになりました。

 なお、「ざるそば」は、「伊勢屋」というお店が、そばを「竹ざる」に盛り、「みりん」を混ぜたコクの深い「つけつゆ」で食べさせた「高級もりそば」でした。
 したがって、「もりそば」と「ざるそば」の根本的な違いは「つけつゆ」ということになります。

 知りませんでした。
 長く東京にいた人が、違いは「もみのり」だと言いきるのでそうとばかり思っていました。
 東京にいた人っていうのは、いい加減なやつらばかりですね。

 きっと「うどん」も同じ流れでしょう。
 うどんもまた、「切りむぎ」と呼ばれていましたからね。
 「ざるうどん」については、発祥店舗、命名者まで分かっていますから。







 「もりそば」と「ざるそば」の違い
 http://www.hokuto-kona.net/soba/zatsugaku/mori-kake.html


 庶民に広く食べられるようになった江戸時代初期のそばは、そば粉をかいて作る「そばがき」と区別するために、「そば切り」と呼ばれたつけそばで、お椀などに盛られていました

 元禄の頃からか、この食べ方を面倒くさがる男たちが、いちいちつゆにつけずにそばにつゆをかけて食べるようになりました
 この安直な食べ方を「ぶっかけそば」と称して最初に売り出したとされるのは、江戸は新材木町にあった「信濃屋」が始まりと、寛延四年刊『蕎麦全書』に書かれています。
 立ったまま食べられるように冷やかけにして出しました。
 なお、「ぶっかけそば」は、縮めて「かけそば」とも呼ばれるようになりました。

 その後、寒い季節になるとそばを温め、熱いつゆをかけて出すようになりました
 これならば器も一つですむと重宝がられ、やがて広く売り出されるようになりました。
 このぶっかけそばが「ぶっかけ」になり、さらに「かけ」と称されるようになったのは、寛政に入ってからのことです。

 そして、ぶっかけが流行るにつれて、それまでのつゆにつけて食べるそばと区別して呼ぶ必要が出てきました。
 そこで生まれた呼び名が「もり」です。
 安永二年刊の『俳流器の水』初編に「お二かいハぶっかけ二ツもり一ツ」の句が見えるので、既にこの時代には一般に使われていたようです。
  「蒸籠に盛る蕎麦を盛りといひ、盛蕎麦の下略なり」と『守貞漫稿』にありますが、「高く盛りあげるからもり」とも言われています。

 一方、ざるそばの元祖とされるのは、江戸中期、深川洲崎にあった「伊勢屋」で、蒸籠や皿ではなく竹ざるに盛って出すので「ざる」と名乗ったのが始まりと言われています。
 江戸時代のざるは、四角い平らなざるや丸型のざるにのせて出されていたと文献に残っています。
 「もり」にもみ海苔をかけて、蒸籠も替えて「ざるそば」として売り出したのは、明治以降のことである。

 もりとは明確に区別する為、つゆもぐんとコクの深いざるつゆを用いるのが決まりでした
 ざるつゆとは、普通のかえしにさらに、みりんを混ぜた御膳がえしを加えた辛汁のことです。

 しかし、近年では、一部の老舗などを別としてざるつゆを別に作る店は非常に少なくなっており、一般には「もり」と「ざる」の違いはもみ海苔の有無だけになってしまっているようです。
 また、海苔かけ、海苔なしということだけでなく、そば自体の品質の違いや器でも区別しているお店もあります。


 お店によっては、
 「もり」は、「鰹」だしを使い、丼に「盛って」出てきます。
 「ざる」は、「昆布」だしを使い、「ざる」に盛って出てきます。

 お店によっては、
 「もり」と「かけ」は、少し辛めのつゆで「七味」で食べます。
 「ざる」は、少し甘めのつゆで「わさび」で食べます。

 池波正太郎によると、そばというものは、好みでそばの上に「七味」を振って食べるものだそうです。
 ただ、わさびの話は刺身以外には出てこないので、「ざる」そばを食べるにはどうしたら良いのか。
 もしかすると、池波正太郎は「ざる」を食べたことがないのかもしれませんね。
 彼は関東味の辛党で、日本料理に対する味覚は殆ど持っていなかったように思われますから。







 そばがき

 75度のお湯を100cc入れた雪平鍋に、そば粉を40g入れ、泡立て器を使ってダマがなくなるまでよく攪拌する。
 そば粉を入れると75度の湯の温度が50~60度程度まで下がります。
 湯の温度が65度を超えていると失敗します。

 さらに20ccの湯を追加しながら泡立て器で攪拌し、そば生地を緩める。
 雪平鍋を強火で加熱し、竹べらで気泡が入りるようにひたすら攪拌し続ける。
 竹べらがどんどん重くなってきて、固くなって、その後いい匂いが立ち上って来たら火を止める。

 鍋のすみに蕎麦がきをかき集め、お椀に移します。
 お椀の側面の丸みに押しつけるように蕎麦がきを入れ、お碗の縁を使って竹べらの表面の蕎麦がきを、こそぎとります。

 熱い湯をお椀にそそぎ、ゴムべらで蕎麦がきをお椀から剥がして、蕎麦がきをひっくり返す。

 蕎麦がきを箸で少しずつ崩しとって、醤油、そばつゆなどにつけて食べる。





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